来春を占う意味で有馬記念以上に楽しみなのが、22日阪神競馬場で行われるラジオNIKKEI杯2歳Sです。言わずと知れた出世レース。個人的に特に印象に残るのは、ロイヤルタッチ、イシノサンデー、ダンスインザダークがしのぎを削った1995年、アグネスタキオン、ジャングルポケット、クロフネの2000年。いずれも3強対決に沸いた年です。
今年も好素質馬が揃って、それ以来の3強対決と言われています。前走黄菊賞を強い内容で勝ち上がったキズナ。ラウンドワールドも札幌2歳Sでロゴタイプやコディーノと接戦を演じてきました。しかし、それらを差し置いて私が最も注目するのは、日米オークスを勝った名牝シーザリオの3番仔エピファネイアです。
この馬が新馬戦で見せた末脚の切れは、強烈なインパクトを残しました。道中8番手から、11.6-11.3-11.1と尻上がりに加速する流れを余裕の差し切り。サドラーズウェルズ、スペシャルウィーク、シンボリクリスエスと代々重ねられてきた種牡馬の重々しい名前とは裏腹に、イン追走からあっという間に外へ出し、仕掛けられると即座にトップスピードに乗った反応の良さも印象的でした。
2戦目の京都2歳Sもまったくの楽勝で、この馬の真価はベールに包まれたままです。初めてまみえる強敵相手にどんな競馬を見せるのか。馬券的な興味を離れても、注目しないわけにはいかない一戦です。
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