こちらも理想的な力の競馬で、東西とも納得の結果になった金杯競走。
西の結果に関しては、東の競馬をみんな見ていたかのような、慎重な先行争いから、結局、実績上位のウインフルブルームの押し切りやすい展開に落ち着いた。
が、勝ち時計は昨年に引き続き32秒台の決着。
流石に、中山の馬場よりは時計が出るから、驚くような結果ではないものの、ウインフルブルームには感服させられた。
適度に突かれたことで、ウインフルブルーム自身の秘めたるもう一段上のギアが開放され、併せ馬になると分の悪いグランデッツァの追撃を振りほどき、前年覇者のイン強襲を凌ぎ切った二枚腰をみせた直線は、前々走のカシオペアS逃げ切りの競馬と似たような内ラチにへばりつかない独特の直線のコース取りでも、皐月賞時の迫力を取り戻した底力溢れる内容に映った。
スペシャルウィーク産駒は、どちらかというと距離が伸びたら先行策をとる場合が多いのだが、この馬はサクラバクシンオーと似た配合の母を持つせいか、マイルから2000にかけての力勝負を得意とし、時計が速いと良さが活きるタイプ。
ハンデGⅢくらい勝って当然の期待馬とはいえ、ミッキーアイルに逃げ切りを許した1年前よりも、もっと速い流れを作っていける可能性も感じた。
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